昔はセレンというと毒性が強い元素と思われていましたが、 近年ではその誤解が解けて、抗酸化作用が強い、健康効果があるミネラルとして注目されています。
セレンは、亜鉛と同じように抗酸化作用がある物質の成分になっているミネラルです。
その効果は、ガンの予防、心筋梗塞や脳血栓の予防など、重大な病気を予防するものです。
また、活性酸素の除去をする働きもあるのですが、 同じように活性酸素除去の効果があるビタミンEとは働き方が違います。
ビタミンEは、活性酸素が出来ないようにする働きをしますが、セレンは、 すでに出来てしまっている活性酸素を分解します。
ですから、活性酸素を除去するのであれば、ビタミンEとセレンを一緒に摂るのが効果的です。
この抗酸化作用は、アンチエイジングにも高い効果があります。
セレンは、野菜や果物ではなく、魚介類にたくさん含まれています。
食材100gに対しての含有量が一番高いのは干しえびで、 ついで明太子やマグロ、うにやたらこになります。
他にも、イカや生牡蠣、鳥、牛、豚のお肉にも含まれます。
これらの食材と、ビタミンEや亜鉛を含んでいる食品を一緒に摂ると、 さらに抗酸化作用などの効果が高くなります。
セレンが欠乏すると、直接的にではないとしても、 活性酸素が増えるのでガンを発症する可能性があります。
ただし、過剰に摂りすぎると、胃腸障害や末梢神経に障害が起こることがあります。
また、疲労感が溜まるようになったり、脱毛や爪の変形などの症状が起こることもあります。
ですから、摂りすぎには充分注意して、必要摂取量を超えないようにしましょう。